任された以上、最後まで。不動産に誠実であり続ける覚悟
売主・買主の「手間」と「不安」を引き受ける、不動産の伴走者
福島県いわき市を拠点に、不動産の売買・賃貸から新築建売の住めるまでプロデュース、中古物件のリフォーム提案、土地の解体・測量・近隣調整までを担う株式会社SELECTは、売主と買主の「手間」と「不安」をワンストップで引き受ける不動産会社である。 別会社では家賃収入事業、買取フランチャイズ「買取大吉」、保険代理店も運営。 不動産と相性の良い周辺機能を束ね、暮らしの入口から出口までを支えている。
「知らなかった」で損をする人を減らしたい
![]()
同社のミッションは明快だ。「知らなかったで損する人を減らしたい」。 不動産売買は、多くの人にとって一生に一度、せいぜい二度の大きな意思決定だ。 担当者や会社の姿勢ひとつで結果が変わる。だからこそSELECTは、トータルプロデュースと誠実さを徹底する。 新築建売では、テレビアンテナや網戸など生活必需のオプションを最初から組み込み、引き渡し後に「想定外の追加費用」が発生しない状態を目指す。 中古では物件とリフォームの最適解を個別に設計し、購入判断を後押し。土地取引では、解体・測量・境界調整・近隣挨拶を先回りで段取りし、売主の負担を最小化する。 さらに、価格の「正直さ」も譲らない。相場を超えた預かり目的の高額査定はせず、どうしても高値に挑みたい売主には期限を区切って試み、動かなければ相場へ戻す。 費用や税務は見える化し、最終判断は専門家に確認してもらう方針だ。スピードと可視化の両立。この地道な誠実さが、早期かつ納得度の高い成約につながっている。
道を探し続けた青年が出会った「天職」
![]()
矢内のキャリアは一直線ではなかった。通信制高校で高卒資格を取得後、東京の情報系専門学校へ進学。東日本大震災の影響を受けながら卒業し、IT運用の仕事を1年半経験した。しかし「何も起きなければ待機」という業務特性は、動き続けたい性格には合わなかった。 転機は震災時に見た陸上自衛隊の活動である。「現場で体を張る仕事」に惹かれ、22歳で入隊。4年間勤務したのち、結婚と出産を機に妻とともに地元・福島へ帰郷した。次の仕事を見据えて宅地建物取引士に一発合格。地元の不動産会社で約2年半修行を積む。 独立のきっかけは、勤務先で自社物件の売却を巡り思わぬ疑念を向けられたこと。「誠実にやっている自分が、信頼を失うような構造にいたくない」。 その思いが、独立を早める決断となった。 いったん不動産から離れ、保険代理店で独立資金を蓄え、5年前に株式会社SELECTを創業。広告費もほとんど使えない中、口コミが口コミを呼び、毎月の相談が途切れなかった。
「任された以上、責任を果たす」
![]()
矢内の意思決定には、段取りと速度が通奏低音のように流れている。「最短の段取りを描き、その通りに進むのが楽しい」。不動産の現場は、解体で想定外の埋設物が出るなど、イレギュラーの連続だ。それでも矢内は「どうすれば解決できるか」を即座に組み立てる。 陸自時代に育成係を務めた経験が、状況判断と人への伝え方の基礎となっている。一方、組織が大きくなるにつれ理念の共有が難しくなった時期もあった。ミッションに賛同しないスタッフを抱えたことで、顧客対応の不一致やクレームが増加。その経験が、今の矢内の中に確信を残した。 現在は体制を見直し、品質を守る仕組みづくりを徹底。顧客のローン不安(車の借入・消費者金融の残債など)や、売り手のスピード・諸費用の不透明さを初期段階で潰し込み、意思決定をスムーズに導く。この「誠実さ」が数字に現れる。Google口コミでは星5評価を維持し、地域からの信頼を確立している。
SNS発信で「知ってもらう」母集団づくり
![]()
矢内はSNS活用にも力を入れる。TikTokなどでの発信を通じ、街中で「見ています」と声をかけられる機会が増えた。 短期で集客効果を求めるのではなく、まず知ってもらう母集団づくりとして取り組んでいる。信頼と露出の両輪で、地域との距離を少しずつ縮めている。
いわきに根を張り、選ばれ続ける会社へ
![]()
目線は大きく、足取りは堅実に。まずはいわき市で「一番」選ばれる会社を目指す。 新築・土地・中古をバランス良く扱いつつ、現状では新築がやや多い。今後はすでに手がけるリフォーム事業を一段強化し、住めるまでの一気通貫をさらに磨く。 また、別会社で運営する保険代理店や買取事業も、不動産現場と連動する形で再設計中だ。残置物撤去や火災保険の手配など、現場発の課題に即応できる体制を築く。 矢内と妻の出身地は、震災で最も大きな被害を受けた双葉郡。避難を経ていわき市で生活と仕事を築いた。復興が進む一方で、川の氾濫など新たな課題もある。 彼は言う。「過度なスローガンは掲げません。日々の成約を丁寧に積み重ねることが、街の力になると思っています」。矢内は今日も、不動産を通じて信頼の循環を積み上げている。
株式会社SELECT 代表取締役 矢内 優(やない すぐる)